灼熱の太陽に別れを告げる。秋晴れの空は高く澄み渡り青さを増し始めた。
秋の到来とともに、イグレックアサイには国内外よりたくさんの食材が届き始める。
「松茸と伊勢海老のココット焼き」2012年秋アサイシェフは松茸料理に挑戦する。

松茸と言えば秋を代表する和の高級食材だが、アサイシェフはどんな料理に仕上げるのだろうか？
フランスには19世紀初めに使われだしたココット鍋という道具があるが、それを現代風に表現したいと考え、インスピレーションされ、食材と調理法が見事に調和し、充分に秋を楽しめる料理に完成したと語った。

ココットというのは、ココット鍋とそれを用いて調理することを指し、厚手の鍋と２つの取っ手とぴったりはまる蓋があり、少ない液体でじっくりと蒸し焼きにする調理法である。 そのココット鍋に松茸と伊勢海老、彩り豊かな秋野菜をしのばせ蓋をし、さらにその周りをハーブの入ったパン生地で包み密封しオーブンに入れる。 加熱されていくココット鍋の中でゆっくりとそれぞれの素材の水分と香りが混ざり合い蒸し煮されていく。まさしく山の幸と海の幸とが一体となる瞬間である。

同時にココット鍋と蓋を密封する役目のパン生地も表面がキツネ色に焼き上がり、ハーブの香りが漂う。 サービスはギャルソンがひとつひとつ丁寧にココット鍋の蓋をお客様の目の前で開けてくれる。香りと共に実感する秋の到来の瞬間、秋の新作目白押しのイグレックアサイの何とも言えない贅沢なひと時をぜひ体験して頂きたいと思っております。